国籍不明な世界観

今朝もミッチェルズでサーフィン。誰もいない海だから、波待ちの時にいろいろ考える。 最近よく感じることは「私が探してた場所」にいる安心感。 ハワイを選んだ理由のひとつは「国も言葉も関係ない場所に住みたい」ということだった。 昔日本で見た岩井俊二監督の「スワロウテイル」という映画のインパクトはとても強く、私の価値観を明らかにしてくれた。 スワロウテイルは「円」が世界で一番強かった時代に、夢を求めて海外から日本に渡って来た移民の話。 彼らの住み着いた街を「円都(イェン・タウン)」と呼び、違法労働者達がやがて子孫を作り、国籍不明な人種が創り上げられた。そのジェネレーションの問題や価値観が描かれている。 10年前に作られた映画だけれど、まさに現在の日本の社会問題を予期していた映画。 私は子供の頃に日本人と外国人の区別が付かない「カラー・ブラインド」で、私自信この濃い顔立ちから常にハーフに間違われたり、夏&冬休みはアメリカン・スクールへ行っていたことや、高校が渋谷にあったことから、周りに外国人がよくいる環境にいた。 ニュージーランドへ住んでからは白人文化に接するようになるものの、マオリという原住民の存在にも出会い、日本へ戻ってからはイギリス&オランダ人の秘書。 そんな環境へいたせいか、日本人なのに日本という社会にはピッタリ当てはまらなく、日本に住んでいると落ち着く一方、窮屈に感じることも多かった。 スワロウテイルを見た時は衝撃が走り、 「あ、ここが私の居場所」って強く感じた。 そして今周りをみるとその通り。夜に行っているカレッジはチャイナタウンの近くにあり、映画の中の「円都」によく似ている。共通語は英語だけど、かなりメチャクチャ。 このクラスのベストフレンドのシンシア。ベトナム戦争が終わり、共産主義から逃げるためにベトナムから亡命してきた。 話を聞くと、かなりアウトロー。フィリピン人と結婚し、子供達はアメリカ国籍。 とてもキュートなヘイはサモア人。両親が仕事を求め、ハワイへ移住してきた。 そしてとてもパンクで無口なブリアン。 会うたびにピアスが増えたり、髪の色が変わっている・・・ 院の仲間も国籍はバラバラ。左から、中国系アメリカン、二重国籍のタイ・アメリカン、アイリッシュ・アメリカン、日本&フィリピン&スペイン・アメリカン。 ここでは円都と代わり、両国語をパーフェクトに話すバイリンガルが多い。 言葉も習慣も多国籍で、たまにメチャクチャだけど、私にとってはとても居心地の良い場所。 料理をしてもらうときなんて、本場の味が味わえ最高! でも最後は、梅干&お茶漬けなんだなぁ。